衛生士国家試験の対策と傾向 Angleの不正咬合の分類編
来年国試を受ける皆さん、もう夏の気配がしてきましたが国試対策は進んでいるでしょうか?
今回も過去問から類題を出しますので一緒に考えて見てくださいね!
今回は国家試験で頻出のAngleの不正咬合の分類に関する問題です。
第28回歯科衛生士国家試験の類題です。
Angleの不正咬合の分類に関する出題
口腔内写真を示す。
Angleの不正咬合の分類はどれか。
a Ⅰ級
b Ⅱ級1類
c Ⅱ級2類
d Ⅲ級
Angleの不正咬合の分類に関する出題の解説
Angleの分類は不正咬合の分類法で、上顎第一大臼歯に対する下顎第一大臼歯の近遠心的位置関係から、下顎歯列弓の上顎歯列弓に対する位置関係を分類しています。
上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭の三角隆線が下顎第一大臼歯の頬面溝に咬合するときを正常としています。
AngleⅠ級不正咬合
上下顎第一大臼歯の近遠心関係に異常はないが、歯並びの不正を叢生や上下の切歯が前突した上下顎前突などが見られるものをいいます。
AngleⅡ級不正咬合
下顎歯列弓が上顎歯列弓に対して、正常より遠心に咬合しているものをいいます。
AngleⅡ級1類不正咬合
両側性の下顎遠心咬合で上顎前歯が前突しているもので、通常口呼吸を伴います。
上顎切歯が唇側に傾斜、転位、あるいは下顎切歯が舌側に傾斜し、さらには下顎
歯列弓が上顎歯列弓に対して遠心位をとるため切歯のオーバージェットが大きくなります。
AngleⅡ級2類不正咬合
両側性の下顎遠心咬合で上顎前歯が後退しているもの。鼻呼吸は正常に行えます。
上顎切歯の舌側傾斜と過蓋咬合が特徴的です。
AngleⅢ級不正咬合
下顎歯列弓が上顎歯列弓に対して正常より近心に咬合するものをいいます。
切歯が反対咬合をとるものが多いが、見せかけの機能性反対咬合を示すものもあります。
以上より正解は c Ⅱ級2類です。
今回の国試問題いかがだったでしょうか?
これを機にAngleの不正咬合の分類に関する類似問題にトライしてみて下さいね。
次回もお楽しみに!
<参考文献>
・日本医歯薬研修協会 Complete+DH 歯科衛生士 国家試験完全攻略2022年版p.427-428より引用。
・医歯薬出版株式会社 歯科矯正学 第5版 p.81-82より引用。