衛生士国家試験の対策と傾向 顎間ゴム編
来年国試を受ける皆さん、GWが終わりましたが、国試対策はもう始めているでしょうか?
今回は過去問から類似問題を出しますので一緒に考えて見てくださいね!
今回は顎間ゴムに関する問題です。
第28回歯科衛生士国家試験の類似問題です。
顎間ゴムに関する出題
矯正装置を装着した口腔内写真を示す。
矢印で示す固定の種類はどれか。
a Ⅱ級ゴム
b Ⅲ級ゴム
c 垂直ゴム
d 交叉ゴム
顎間ゴムに関する出題の解説
固定の種類には以下の4つがあります。
- 顎内固定
- 顎間固定
- 顎外固定
- インプラントによる固定
顎間固定とは、固定源が移動する歯の対顎に存在する場合を顎間固定といいます。多くの場合は上下顎間に顎間ゴムを用います。
〇顎間ゴムの種類
-
Ⅱ級ゴム
下顎の臼歯部から上顎の前歯部あるいは犬歯に向かってかけるゴムで、上顎前歯の舌側移動、上顎犬歯・臼歯の遠心移動、あるいは下顎臼歯の近心移動などに用います。
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Ⅲ級ゴム
上顎の臼歯部から下顎前歯部あるいは犬歯に向かってかける顎間ゴムであり、下顎前歯の舌側移動、下顎犬歯・臼歯の遠心移動、あるいは上顎臼歯の近心移動などに用います。
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垂直ゴム
上下顎間にほぼ垂直にかける顎間ゴムであり、咬合の緊密性を図るときや開咬の治療などに用います。
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交叉ゴム
一方の唇側から対顎の舌側に向かってかける顎間ゴムであり、鋏状咬合の治療などに用います。また、前歯部において上下顎間の唇側に斜めにかける顎間ゴムのことも交叉ゴムと呼ぶことがあります。
以上より正解は b Ⅲ級ゴム になります。
今回の国試の類似問題いかがだったでしょうか?
これを機に顎間ゴムへの理解を深めて、類似問題にトライしてみてくださいね。
また次回もお楽しみに!
<参考文献>
・日本医歯薬研修協会 Complete+DH 歯科衛生士 国家試験完全攻略2022年版p.438より引用。
・医歯薬出版株式会社 歯科矯正学 第5版 p.186-187より引用。