2024.02.28

歯科衛生士国家試験の対策

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今週末はいよいよ歯科衛生士国家試験ですね。

受験生の皆さんはもちろんですが、今後受験を控えている皆さん、国試対策は進んでいますか?

そこで過去問から1つ問題を出しますので、理解度の確認や今後の対策に役立ててみてください。

今回は歯の移動に関する問題です。

 

28回歯科衛生士国家試験より出題です。

歯の移動様式に関する出題

適正な矯正力による歯の移動を模式図に示す。

歯の移動様式

矢印で示す歯の移動で骨吸収が生じるのはどれか。2つ選べ。  

a ①                          

b ②                

c ③

d ④

 

 

 

 

 

 

 

歯の移動様式に関する出題の解説

下図の黒い矢印のように歯が動くとき、歯根尖より1/3あたりにある赤い点(回転中心)を中心に歯は回転します。

この赤い点を中心に歯が回転するため、図の②と④の歯根膜が圧迫され、歯槽骨が吸収します。

  歯の移動様式に関する図

以上により正解はb,dになります。

 

 

歯が移動するときの圧迫測と牽引側での変化について 

もっと詳しく

歯に矯正力が加わると、片側の歯根膜は伸び(牽引側)、反対側の歯根膜は圧縮されます(圧迫側)。そうすると歯槽骨の表面に変化が起きます。

伸びた歯根膜の先の歯槽骨面上では骨芽細胞と呼ばれる骨をつくる細胞が現れ、歯槽骨を新しくつくっていきます。(骨添加)

圧縮された歯根膜の歯槽骨の歯槽骨面上では破骨細胞と呼ばれる骨を溶かす細胞が現れて歯槽骨を吸収していきます(骨吸収)。①③は牽引側で骨添加が見られ、②④は圧迫側で骨吸収が見られます。

 

 

このように歯は骨吸収と骨添加を繰り返して動いていきます。

強い力をかけたからといって歯が早く動くというものではなく、歯を動かすには適正な矯正力というものがあるため、矯正治療で歯を動かすのにはある一定期間が必要になります。

 

いよいよ今週末の歯科衛生士国家試験!

受験生のみなさん、今まで頑張ってきたことに自信を持って、体調管理を万全にして頑張ってきてくださいね。

皆さんが自分の持っている力を出し切れるように応援しています。

 

 

 

<参考文献>

日本医歯薬研修協会 Complete+DH 歯科衛生士 国家試験完全攻略2022年版p.430より引用。

 

医歯薬出版株式会社 歯科矯正学 第5版 p.108より引用。

 

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